人工美の極・京都紅葉2013年(12) 嵐山渡月橋

京都の昨年の紅葉スポット巡り、以前、洛東のくろたにの記事で
終えました。
今回引き続きもう一つの典型的な京都の紅葉スポッ
トの洛西部分を紹介します。

阪急嵐山駅に降り立ち、駅前のレンタカー店に駆けつけ自転
車を借りて渡月橋を目指します。天気は快晴、絶好の紅葉観光
日和です。桂川の中洲にある嵐山公園に入り、早速渡月橋の背
後の紅葉に彩られた山々を鑑賞します。

嵐山紅葉(縮小)

すでに紅葉の盛りを過ぎており、写真集にある最盛期の紅葉の錦
のような風景には及びませんが、それでも十分山々は赤や黄色に
染まっており、満足できるものでした。

昨年9月の集中豪雨で大きな被害を受けたという割には、災害の爪
痕は少なく、突貫工事で修復を行ったことが推測されます。

       嵐山紅葉3(縮小) 嵐山紅葉6

渡月橋に近づくにつれ、錦の山々が迫ってきます。

       嵐山紅葉2(縮小)

渡月橋の付近で、対岸へ渡るべきかしばし思案しました。

ふと、左の欄干の方を見ると看板があり、この奥に日本一の絶景だ
ったか世界一の絶景だったか正確には忘れましたが、見ないと損と
ばかりの手書きの文字が目に入りました。

桂川の左岸にそのような場所があるとはこれまで聞いていなかった
し、そもそも拙い手書き文字の看板そのものが胡散臭いなと思いつ
つ、自然にハンドルをその方向に向けていました。
(続く)

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(小田急線)
人物スケッチ(小田急線)278
小田急の新宿行き急行は、平日でも人が多く、立っている人を
描かざるを得ません。
上の部分につり革につかまる手を描いてみました。少し、電車
内の雰囲気が出たでしょうか?

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2013神戸ルミナリエ

横尾忠則現代美術館と神戸文学館を見終えて向かったのは、有名な神戸ルミナリエ
です。

京都の紅葉同様、一度は見ておいてもいいのではと思っていました。
現場は、人で一杯。しかし、華やかの中にも厳かな雰囲気もあり、東京で見るイルミネ
ーションとは一味違う感じです。

以下に、例をを示します。

   神戸ルミナリエ

   神戸ルミナリエ2

神戸ルミナリエ

名前からしても、またそのデザインも日本離れしていると思ったら、やはりイタリア
人の設計で、部材もイタリアから輸入しているようです。
さすがに、暗がりの中だったので、スケッチはしませんでした、イルミネーションは、
現物ほどうまくは彩色できないと思います。

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(西新宿銀座ライオン)
人物スケッチ(西新宿銀座ライオン)279
昼食に入ったビアレストランでのスケッチです。
前のテーブルで、ビールを飲みながら、4人の男性が大きな声で
話しています。
話を聞くともなしに聞いていると(大きいから聞こえてしまうのです)
同じ会社のOBのようです。年齢は、私より上で、70代前半でしょうか。
ひとしきり健康の話をした後、左の男性が、この席にはいない同僚の
噂話を始めました。
不在の人が格好のターゲットにされるのは仕方がないとはいえ、少し
かわいそうです。(内容は悪口ですから)
この絵では、会話を終始仕切っている左の男性の性格を表現するように
スケッチしました。

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「横尾忠則 肖像図鑑 HUMAN ICONS」展(2)

画像を載せられないので、分かりにくいかもしれませんが、以下感想です。

1)瀬戸内寂聴の「奇縁まんだら」挿絵の肖像画は、想像していたよりも
  元画は小さいことに少し驚きましたが、壁一面に懸けられていて壮観
  でした。

  本来、写真をベースに作成しているので、各肖像画、特に作家の作品
  は、元の有名な写真が思い起こされます。ですから、顔貌だけ見れば、
  ある意味では忠実な写真の模写とも考えられますが、あまりにも横尾
  忠則調に色彩が塗られているのと、顔貌以外は彼の創作ですので新た
  な作品といえるでしょう。

  また、名前の横に英字の大文字を連ねたり、格子や線などを入れるな
  ど発想が面白い。

2)「奇縁まんだら」の挿絵とは別に、檀一雄が夕刊フジに連載したエッセイ
  「蘆の髄から」の挿絵は圧巻でした。線による肖像画ですが、恐ろしく細
   密で精緻に描かれ、しかも横尾忠則が描いたとすぐわかるのはさすが
   です。

  この図版を見た時には、まだ美女写真スケッチの講評会の前でしたが、
  今にして思うと、どの絵も人物は本物の特徴をうまく捉まえていて、似顔
  絵としても高い水準にあると思います。

  それにしても、あれだけの枚数の似顔絵(肖像画)を破たんなく描き切る
  才能には、本当に驚きます。

この展覧会を見た後に、美術館の道路を隔てて前に見えるレトロな建物に向
かいました。元関西学院大学のチャペルを復元したもので、今「神戸文学館」
になっています。
文学館を見た後そろそろ暗くなってきたので、もう一つのお目当ての場所に向
かうことにしました。
神戸文学館

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(小田急線)
人物スケッチ(小田急線)277
我が子に優しく語りかけるお母さんの表情を捉まえようとしました。

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「横尾忠則 肖像図鑑 HUMAN ICONS」展(1)

すでに、すでに今年の1月5日に終了しましたが、昨年末表題の展覧会が神
戸の横尾忠則現代美術館で開催中なのを偶然知り、行ってきましたので遅
まきながら紹介します。
              横尾忠則美術館

なお、現代作家のためフリー画像はないので、絵の様子は、下記画像の祭
後半部分でご覧ください。

     

もともと、以前日本経済新聞に連載されていた瀬戸内寂聴の「奇縁まんだら」
の彼の挿絵に驚き、一度は原画を見たいと思っていたのです。今回、全原画
を展示するとのことで、これは見なければと思いました。

実際には、「奇縁まんだら」の挿絵だけでなく、総勢580点にも及ぶ肖像絵画の
作品が展示されていて壮観でした。以下構成を示します。

(1)俳優・・・・・・・・・・三船敏郎、「寺内貫太郎一家」出演俳優
(2)歌手・ミュージシャン・・ペギー葉山、忌野清志郎、ビートルズ、加藤登紀子他
(3)芸術家・・・・・・・・・マン・レイ、キリコ他
(4)家族
(5)作家・・・・・・・・・・日本近代文学者(192点)、澁澤龍彦、三島由紀夫他
(6)CollaborationI X三宅一生
(7)CollaborationII X瀬戸内寂聴・・計137人の人物
(8)CollaborationIII X檀一雄・・・様々な職業の人物
(続く)

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(半蔵門線)
人物スケッチ(半蔵門線)274
電車の中では、スマホの操作をする人物ばかりなので、違うポー
ズを探しました。
つり広告を見上げる女性がいましたので、これだと思いスケッチ
してみました。もっとも、スマホ操作のポーズの場合と違い、すぐ
に下を向いてしまいましたので、その後は記憶に頼るしかありま
せん。
これからは、かなり「空描き」を使わないと、なかなか新しいポー
ズには出会えないと実感しました。

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美女写真スケッチに関連して:山口晃の画論から(8)

2月11日付の記事以降中断しておりましたが、再開いたします。今回で最終にいたし
ます。
 
  2)第4章第1節「松姫物語絵巻 「下手うま」ではなく「下手くそ」」
   「この絵はもう、何といっても明らかに素人の絵です。むしろ絵描きがあの線を
    引く事ができれば、逆に大したものとでも言いたくなるような感じです。これは
    美術品としては明らかに異質なもので、私は展覧会の図録で見て「何だこれ
    は?」と目を奪われました。


   「今の言葉で言う「下手うま」ですらなく、単に「下手くそ」なのですが、そうは言っ
    ても見られる下手さであるというところが特色でしょうか。「見られる下手さ」と
    いうのは上手いと云うのではなく、より下手なのです。
    先にも申しましたが、一番見られない下手さというのは、少し絵をかじったよう
    な人の「妙なこなれ感はあるけれども絵心が無い」というレベルのものです。


   「(松姫物語絵巻を描いたのは)ほとんど素人レベルの人物です。ただ、上手くは
    ないのですけれども、いかんせんテクニックが無い。
    逆に言うと、ちょっと上手い人が投げやりに描いた絵のつまらなさは無くて、一
    生懸命さが伝わってきます。一生懸命描いているのだけれど、それが空回りし
    てしまうような、全速力で走っている風なのに全然進まないみたいな可笑しみ
    があります。


   「テクニックが無い」「一生懸命描いているが空回りする」「全速力で走っているよう
   なのに全然進まない」。なんだ、まるで私の絵の描き方の様子そのものではないか
   といいたくなります。だからといって、山口氏がいう松姫物語絵巻の魅力を私の絵も
   持っていると云えないところが悲しいところですが。

   この記述以降、プロが意図して下手な絵を描く「いやらしさ」、上手い人はどうあった
   らよいのか、ルーベンスや竹内栖鳳の例に、独特の表現を駆使して読むものをうな
   らせます。  
    
   もっとも、辛辣な表現で書けば書くほど、自分の身にも返ってくることを覚悟の上で
   発言しているので、彼の主張は重いと言わざるを得ません。


   ただ、素人画家の私としては、上手くてもダメ、下手でも本当の下手はだめ、といわ
   れると、一体どうすりゃいいんだと混ぜっ返したくなりますが、結局、雪舟の項で山口
   氏が云う「こけつまろびつ」描き続けることしかないと思われます。

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(半蔵門線)
人物スケッチ(半蔵門線)273
いつもの通りの電車スケッチです。半蔵門線はこれまで描いたことがなかった
のですが、どこでも皆スマホです。

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人物スケッチ(三軒茶屋モスバーガー)


<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(三軒茶屋モスバーガー)
人物スケッチ(三軒茶屋モスバーガー)259
普段は、あまり食べないハンバーガー屋さんで朝食をとった時に描きました。
どうやら、このお店は若い子連れのお母さんたちのたまり場のようで、左右
の席は、彼女達、子供達の話し声、叫び声で賑やかです。
あまりに距離が近いので、お客を描かず、私の朝食とスタッフの女性を入れる
ことにしました。
あらためて描いてみると何気なくみていたスタッフの制服も新鮮な目で見れ
ます。帽子とエプロン姿が目に焼き付きました。


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人物スケッチ(西新宿レストラン)


<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(西新宿のレストラン)
人物スケッチ(西新宿レストラン)258
昨日の<本日の絵>で描いた女性が食べ終わって帰った後、その場所
に座ったのがこの女性です。
入ってきた瞬間、インド系の方だと思いましたが、観光客ではなさそうで
す。馴れた様子で日本語でオーダーを済ませると、スマホを手に操作を
始めました。どうやら近くに勤めるビジネッスウーマンのようです。

自分でいうのもなんですが、かなりご本人そっくりに描けています。やはり、
日本人と違い、目鼻立ちがはっきりした、立体的なアーリア人種の顔は描
きやすいとつくづく思いました。

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お詫び

パソコンの通信ができなかったことと資料が手元になく、この間
記事をアップすることができませんでした。

もうしわけございません。
山口晃氏の本の感想の最終版は近々出したいとおもいます。

しばらく、<本日の絵>のみお届けします。

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(西新宿レストラン)
人物スケッチ(西新宿レストラン)257
前回記事の、<本日の絵>を描いてから3か月後、同じレストランの同じような
位置から描いた人物像です。お昼時のカウンター席には引っ切り無しに若い女
性がランチに訪れます。この若い女性は、とてもダイナミックな食べ方で、その辺
の力の入れ具合を腕と口に食べものを運ぶ表情で表してみました。

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美女写真スケッチに関連して:山口晃の画論から(7)

(4)絵のうまい下手について。
  1)第3章4節「上手さとは別の迫力-「高津本」
   「絵の上手い下手というのは客観的に判じられるかと言うとなかなか
    そうではないと思います。例えばこの「高津本」の下手さというのは、
    素人の方がもっとも嫌う下手さなのです。
    普段あまり絵を描かない方と接すると、「上手く描けないから」と自分
    の絵が下手であることを恥じている一方で、少し絵をかじっている人
    の「小上手い」絵を絶賛していらっしゃるのを見かけます。(中略)
    実はこうした中途半端な「上手さ」というのは、プロから見れば一番
    どうしようもないもので、それならば下手さを受け容れて好きに描い
    ていた方が余程マシです。」

   「この中途半端な上手さ」のものが「洛中洛外図」においても一番多い
    のです。(中略)林原美術館とか池田文化会館の物を見ると、お土産
    物といった感じの、そつのなさ、まとまりがよすぎるが故のある種の
    退屈さが感じられる。


    美女スケッチの講評会では直接先生から問題にされた話題ではあり
    ませんが、他の人が描く絵で「良い絵だなぁー」とか、「上手い!」と思
    わず見とれてしまう自分がいます。要は、自分は「まだまだだ」と向上
    心を持つどころかしおれてしまうほど他の人の絵がよく見えてしまいま
    す。
    美女スケッチの講評会でも同じでした。

    プロではないのだから理屈は忘れて、ひたすら無心に(あるいは楽しん
    で)描き続けることが大事だとはわかっているものの、元来理屈を商売
    にしていた身なので、ついついそういう議論があると目が行くのです。
(続く)

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(西新宿レストラン)
人物スケッチ(西新宿レストラン)185
平日のお昼時、OLがどっと押し寄せます。座っているカウンターから
ありのまま描いたら一人を除いて顔がない黒髪ばかりのシュールな
絵になってしまいました。奥のドリンクバーで後ろ向きの人に少し動
きを入れればよかったかも。

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美女写真スケッチに関連して:山口晃の画論から(6)

  2)第2章11節「いい加減であるからこその自由さ」で:
  「人間の目はそもそも二つあってそれぞれの像の差異から脳が経験則
   で距離感や立体感を割り出しています。必ずしも一点の消失点を元
   に、遠近を認識している訳ではありません。見る対象が離れると立体
   視がなされなくなり、近景との関わりで判断されるようになります。遠
   景しかないだだっ広い場所に行くと、風景が書割のように見えること
   があるのはこのためです。


  「一方で、人間の目と云うものは、場面場面に応じて、視点を自在に移
   動させ、さらには記憶の中で複数の視点を合成しながら見ています。
   結局のところ、透視図法的な写実も自分が描きたいような視点を取り
   出してくると云う、ある種の様式化なのです。
   さらに人間の目はカメラで言えば自動焦点と自動露出の機能を持ち
   合わせています。(中略)
   このような焦点と露出の合わせを自動で節操なくできるから、人は物
   を見ることができるのです。つまり、それは正確なデッサン、正確な透
   視図法とはちょっと違う所にあって、実にいい加減であるが故の非常
   な自由度を得ているのです。


  雪舟の天橋立図における展開図法と透視図法の違いの場面での引用
  です。

     天橋立図
     (出典:wikimedia commons)

  山口氏によれば、最初はつまらない絵だと思ったけれども、よく見ると、空
  間の捉まえ方が斬新だというのです。昔の人に地図を書かせると「展開図
  法」になるけれども、この絵は「非常に地図的な趣を備えているものの、展
  開図法にはなっていません。
」もし、そうならば「画面下の一群の山々を逆
  さにして貼り付けたようになります。
」と、雪舟は新しい空間の描き方を冒険
  していると見ます。この新しい雪舟の空間の捉まえ方に続き、上に引用した
  人間の目とカメラの違いに関する考察に移ります。

  この人間の目とカメラの違いの説明が、どこまで山口氏のオリジナルかは分
  かりませんが、なるほど、人間の目と写真との違いはこうだったのかと目から
  うろこの思いでした。
(続く)

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(小田急線)
人物スケッチ(小田急線)262
白人男性とそのガールフレンドと思われる日本人女性。遠い距離で正確
にはわかりませんが、男性はスマートホンを、女性はアイパッドを使って、
何か日本語の勉強をしているようです。男性が質問し、女性がアイパッド
を見せようとするときの瞬間です。女性が男性のスマートホンを見て、何
か話しているようです。目の瞳の向きで表してみました。

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