高木凛著「最後の版元」(6) 余談(芸術か商品か)

ここまでの記事は、高木氏の著作の内容を、起業家の視点で整理
し直しただけでした。ただその整理の過程で、これまで私自身が気
になっていた創作活動に関連するエピソードがありましたので、紹介
して今回のシリーズを終えることにします。

気になっていた事柄の一つ目は、一人の画家が、プロの作家として
食べていく上で、描きたい作品を作っていくのか、売れる作品を作っ
て行くのかという問題です。

これに関連する、箇所を拾い上げると、新版画を生み出す最初の段
階で、その問題にぶち当たっているように見えます。

その最初が、橋口五葉の考えと庄三郎の考えの齟齬です。二人があ
れほど協力して作り上げた第一作「浴場の女」の出来について、庄三
郎は自分が想い描いてきた新版画の出来であると満足したのに対し、
五葉は気に入らず、100枚摺った内、自分の分(50枚)を廃棄して、庄
三郎と袂を分かったことです。(自分の工房を持ち、自分の考えで作
成し始める)

その後、庄三郎により世に出るきっかけをもらった川瀬巴水にしても、
他の版元から数多くの版画を世に出していて、庄三郎の妻が穏やか
ならぬ気持ちになったこと、また、水彩、油彩で知られた吉田博が庄
三郎の考えに共鳴して、版画を始めたにも関わらず、「自刻自摺」の
方向に行ってしまうことなどのエピソードが続きます。

極めつけは、新版画の顔の作家の一人である伊東深水が、「浮世絵芸
術」で述べた、庄三郎に対する批判です。
(続く)

<本日の絵>
渡邉霞江(渡邊庄三郎)画 河口湖(1937年)(写真上)、福岡西公園の
有照(1936年)(写真下)
渡邊庄三郎画
「よみがえる浮世絵-うるわしき大正新版画展」図録の中に、渡邊庄
三郎本人の版画があることに気が付きました。(以前は気にも留めな
かったのに)
生真面目で丁寧な描写ですが、絵画的には、庄三郎が見出した新版
画作家の巨匠達とは比べようもない素人の作品です。(めききである
本人も自覚していたでしょう)
それでも、自ら作品を作ったのは、現場、技術を体験しなければ、作家、
職人と語る資格さえないと考えた、経営者魂からだと思われます。

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高木凛著、「最後の版元 浮世絵再興を夢見た男・渡邊庄三郎」(5)

     ・商人としての才覚と実際家、現実家としての側面
       前の記事で述べた資質は、版元としての必要条件であり、商売とし
       て成功しなければ十分ではありません。庄三郎の商売人としての才
       覚は、もともと本人が持っている才能だけでなく、小僧時代から、商
       売とは何かを身体で体得していったものと思われます。

       その辺の事情は、外国人を顧客ターゲットに絞り、軽井沢でプレマー
       ケティングを行って、客(外国人)の反応をみてから販売する、商品構
       成も、カレンダー仕立てにして再使用するという二次使用商品の開発
       を行うなど現代のキャラクタービジネスそこのけの工夫をこらしている
       ことなどから伺えます。

       彼の商才を一番示すエピソードは、関東大震災直後の行動です。築
       いたもの一切を失った直後、絶望するどころか、震災日の9月1日から
       僅か二週間後の15日には、浮世絵とはまったく異質の商品「便利瓦」
       を大量に仕入れ、19日はバラック建ての店舗を用意し、27日には販売
       を開始し、版画店を再興するための資金を得るという素早い行動は、
       庄三郎が危機を商機としてとらえることができる現実家であることを示
       しています。
       
       この現実家としての側面は、おそらく、橋口五葉や吉田博が庄三郎を
       離れて作品を作る、川瀬巴水が他の版元からも作品を出す、伊東深
       水が庄三郎を批判することの遠因となったと思われます。(芸術家と
       商売との相克の問題は、別途記事にしたいと思います)

     ・研究者、技術者としての役割
       新しい分野を開拓する上で、その分野に関する深い知識と課題の発掘、
       問題解決のための仮説と実証は欠かせません。それは、庄三郎が行っ
       た、浮世絵についての研究と複製版画、新版画の産みの苦しみは、現
       在でいうベンチャーの研究開発に相当すると言えます。
       
       さらに、興味深いことに、新たな摺りを提案し、保守的な摺り師を最終的
       には説得し、新しい摺りの技術を生み出すという、技術屋としての力量も
       示しています。

以上見ていくと、やはり庄三郎自身が持つ力が大きいことがわかります。他の資源
は、以下簡単に記述します。

(2)ヒト (従業員)      
     ・優秀な彫師、摺師を抱えることができたこと。(妻の父は彫師)
(3)モノ
     ・大規模生産の製造業ではないので、工房、材料、道具、そして店程度で済む。、
(4)カネ
     ・一般に、ベンチャーで一番苦労するのは、資金ですが、この本を見る限り、
      (関東大震災を除き)、資金は比較的容易に手にしているように思います。
      いわゆるエンジェルのように、身近な商売仲間がお金を出資しているところ
      を見ると、よほど庄三郎には信用があったとしか言えません。
(続く)

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(小田急線)
人物スケッチ(小田急線)171
まるで、ディズニーの映画の魔法使いや、不思議の国のアリス
の女王にありそうな、個性的な顔の方でした。すぐに、降りてし
まったので、顔の輪郭を描くのがやっとでした。(もじゃもじゃ
頭になったのが却っておもしろい?)

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高木凛著、「最後の版元 浮世絵再興を夢見た男・渡邊庄三郎」(4)

     ・ビジョン、信念:
       庄三郎の新版画にかけるビジョン、信念は、明快で、本人
       の文章の中で、繰り返し述べられているのを見ると、どの
       ような反対があろうと、打ち勝つことができる強いものだっ
       たことが伺えます。(長くなりますが、下記に引用します。)

      「作品として尊重すべきは、肉筆の繪にあらずして、版畫なり、
       浮世繪の妙趣は、版畫となりて、初めて知るを得べく、版畫
       は実に浮世繪の成果と稱すべし。されば欧米人は夙にこの
       版畫を愛賞し、世界的美術として争ひて蒐集し、一葉に千金
       を投じて惜まず・・・」
(表題書、89頁)

      「古版畫を研究して其特徴と欠点を見出した私は、徳川末期か
       ら数十年来堕落に任せて顧みなかった木版畫を其儘に打ち
       棄てて置く譯に忍びませんでした。(中略)私のところでは畫
       家自ら傍らにあって濃淡の度合い、、摺方に就いての指図を
       仰ぎ随て、畫面に適した新表現法が工夫されますから初めて
       畫家の感じが徹底して肉筆畫と別趣味の版畫を創作する事が
       出来るようになったのであります。(中略)在来の如く芸術的価
       値が殺がれた惡摺を残し度く無いと思います」
(表題書、105頁)

     ・版元としての資質と基本能力
       本書では、特に「版元」、現代の「蔦谷重三郎」としての庄三
       郎が意識されているのですが、版元として必要な、企画力、プ
       ロデュース力、めききとしての能力、版画技術に関する見識を
       備えていることが、明らかにされています。
       
       特筆したいのは、自分が想い描く版画に適した人材を見出す
       目、育てる力、編集力、さらには多様な分野の一流人物を繋
       げるネットワーク力、そして広報・宣伝のセンスです。
       これこそ、江戸の蔦屋重三郎を特徴づけるものと同じです。
       (人材発掘については、一般に橋口五葉、伊東深水、川瀬巴水
       などの日本人作家が挙げられますが、最初にフリッツ・カペラリ
       やチャールズ・バートレットなど、外国人作家を起用した革新性
       に私は以前驚きました。これについては節を改めて紹介したい
       と思います。)
(続き)

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(阪急・京都線)
人物スケッチ(阪急京都線)178
車内の雰囲気が出るかと思い、何人もの乗客の後姿と
つり革など、遠近感を出すために描いてみました。

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高木凛著、「最後の版元 浮世絵再興を夢見た男・渡邊庄三郎」(3)

年表を作成してみて、驚くのは、弱冠30歳にして、すでに「Shin-
hanga」として、世界に通用する新たな美術のジャンルを生み出し、
しかもビジネスとして成功させていることです。

既存の商売のカテゴリーの中で、ビジネスを成功させるのと違い、
明らかに、新商品・新ビジネスを創出(イノベーション)しているの
ですから、ベンチャーといって間違いないでしょう。

庄三郎の成し遂げたことをビジネス(経営)の観点から眺めてみ
ます。以下、「ヒト・モノ・カネ」という基本の経営資源の順です。

(1)ヒト(庄三郎自身)
    経営資源に経営者自身を入れるのは、変則かもしれません
    が、ここでは、あえて庄三郎自身も入れます。

    年表であきらかなように、明治生まれ、小学校を出てすぐに
    奉公に出て、21歳で独立した刻苦勉励の人です。高等教育
    を受ける人が少なかった時代で、明治時代には、このような
    立志伝中の人物が数多くいました。

    庄三郎の場合、新版画ビジネスに必要な以下の基本能力を
    自らの力で身に着けているように思います。

     ・基礎学力と知識:
       何よりも、英語に目を付けたのが大きい。明治初期の
       人達の英語習得能力は現在をはるかに超えているよう
       に思うほどです。(読み書きは無論、会話能力も)

       また、この本に引用されている庄三郎の文章を見る限
       り、その知識(語彙力)と文章力に驚かされます。
       実生活の現場だけでなく書物からも、大変な努力で地
       道に得た力に違いありません。
(続く)

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(高速バス)
人物スケッチ(高速バス)176
京都から東京に向かう高速バスの中で、描きました。
この女性は、乗っている間、片時もゲームのディス
プレイを離さず、延々5時間この姿勢をとり続けたの
には、あきれたを通り越して感心しました。

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高木凛著、「最後の版元 浮世絵再興を夢見た男・渡邊庄三郎」(2)

結論を言えば、この本の著者高木氏はノンフィクション作家だけあって、
渡邊庄三郎の日記や著述を基本に、伊東深水や、当時の新聞記事な
どを引用して、彼の生涯をを描いていて、私の疑問に十分応えてくれる
内容でした。

ここでは、庄三郎の76歳の生涯の内、前半生に焦点をあてて、新版画
ビジネスを興した起業家精神に関わる背景を探りたいと思います。

まず、新版画ビジネス創出に関わる概略年表を以下に書き出してみます。

1885年(明治18年)     庄三郎生まれる(現茨城県猿島郡五霞町)
1895年(明治28年)(10歳) 尋常小学校卒、上京、呉服商に奉公。
                  半日で返される。
1896年(明治29年)(11歳) 質店「淡路屋」に奉公。
1899年(明治32年)(14歳) 「淡路屋」店じまい。団子坂に主人とと
                  もに転居。
                  三年間、英語塾に通う。
1902年(明治35年)(17歳) 小林文七商店横浜支店に務める。
                  日本美術輸出窓口。支店長の足立から
                  日本美術の薫陶を受ける。
1906年(明治39年)(21歳) 円満退社、村田金兵衛店の番頭、堤ととも
                  に、「尚美堂」として独立。(支店長、足
                  立応援、村田金兵衛、出資)
                  「贋作・模造版画」ではなく、「複製版画」を
                  輸出用商品として企画。職人と協調できず失
                  敗。
                  浮世絵商人顔合わせ会「福寿会」立ち上げ準
                  備を担当。メンバーになる。
1907年(明治40年)(22歳) 「新作版画」を企画。「福寿会」メンバー、吉田
                  竹次郎にプレゼン実施。竹次郎出資を決断、
                  職人を紹介。
                  高橋松亭の風景版画を軽井沢で試売。カレン
                  ダーへの二次使用を発案。
1908年(明治41年)(23歳)  結婚。
1909年(明治42年)(24歳)  渡邊木版畫舗」として独立。
1914年(大正3年) (29歳) 「浮世絵研究会」を立ち上げ、「木版浮世繪大
                  家畫集」を発行。               
1915年(大正4年) (30歳)  フリッツ・カペラリの水彩画個展を訪問。木版
                  画化を要請。試作を開始。
                  橋口五葉を訪問。創作版画作成を持ちかける。
                  試作「浴場の女」
                  イギリス人画家、チャールズ・バートレットが、
                  庄三郎の店を訪問。翌年、異国風景版画完成。
                  この年以降、伊東深水、山村耕花、名取春仙、
                  川瀬巴水らと新版画を作成
(続く)

<本日の絵>
人物スケッチ(京都・サブウェイ)177
一週間ほど前に、京都、新町通を探索した後、三条通のサブウェ
イに入りました。ランチを食べたあと、ふと隣を見ると、私が芸能
プロダクションの人間なら、スカウトしたくなるような美少女が。
慌てて、スケッチしたのですが、案の定、美少女とは似ても似つか
ない顔になってしまいました。
えいやと描いた遠景の店員の人やお客の方がそのときの雰囲気を
表しているように思います。

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高木凛著、「最後の版元 浮世絵再興を夢見た男・渡邊庄三郎」(1)

高槻市に滞在中、今年に入って新設された市立図書館に立ち寄ったとこ
ろ、興味を惹く美術関連の最近の図書が何冊かありました。

中でも、下記の写真に示す本を迷わず借り出しました。

        図2

この本のことは、今年の5月だったか6月だったか、東京丸の内、OAZOの
丸善で、見かけて知っていたのですが、その時は忙しく買わずじまいで、
すっかり忘れていたのです。

この本に注目したのは訳があります。

それは、かつて私は「ベンチャー起業家渡邊庄三郎 「よみがえる浮世絵」
展(3)」
で、渡邊庄三郎の起業家精神を記事にしたように、この本の著者、
高木氏も、たまたま手に取った、平成21年江戸東京博物館で開催された「よ
みがえる浮世絵-うるわしき大正新版画展」の図録から、渡邊庄三郎の生
涯に興味を持ち、このノンフィクション作品を世に出したからです。

すなわち、渡邊の起業家精神の源がどこにあったのかという長らく持ち続け
ていた私の疑問に、プロのノンフィクション作家である高木氏が解き明かして
くれているのではという期待があったのです。
(続く)

<本日の絵>
人物スケッチ(京王線)170
やせた女性よりもぽっちゃり、ふっくらした女性の方が描きやすいと
以前書きましたが、この女性もその一人です。輪郭を描くのに、なぜ
か気持ちよく線が引けるのです。

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小樽のスケッチポイント探し(6) 最終回

さて、今回は、小樽の最後の記事です。

ここでは、ここまで紹介していない、スケッチポイントとして印象に
残った場所をご紹介したいと思います。
(今回の旅行は、スケッチを一つも描いていませんが、今度訪れたら
スケッチを描こうと、そのつもりになった眼で紹介しています。)

1)一つは、観光地としては重要とは思われない、古い家屋の風
  情です。このような無名の家屋の集積が小樽の魅力を作って
  いると思われます。

  例えば、以下の土蔵(土壁ではなく、石壁が多かったので、石
  蔵というべきか)とトタン屋根の町工場。

  小樽小樽小樽

  古びているけれども、きちんと整備されていることに、持ち主の
  気持ちが伝わってきます。

  ここだけでなく、いたるところに無名の古い建物があります。

2)二つ目は横丁、路地
 
  道路が整っているので、古い割には路地が少ない街です。
  運河の観光案内所の正面の一角に、古いのか、それとも最近
  観光用に作られたのかわからない、不思議な路地があります。

  カラフルなので、人の賑わいとともに描いてみたい場所と思い
  ました。

  小樽 小樽 小樽

  小樽 小樽 小樽 小樽 

   詳しく調べていませんが、泊まったホテルのそばのアーケ
   ード商店街にも横丁がありました。昔のレンガを活かして
   いるそうで、夕方から夜にかけての賑わいが面白そうです。

       小樽 小樽

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(京王線)
人物スケッチ(京王バス)175
スケッチというのは、その日の気分で大きく線の表情が
変わるものですね。
この日は、どういうわけか速射のように線を描いています。
勢いがあるといえば聞こえがよいが、言い換えれば雑という
ことでもあります。

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小樽のスケッチポイント探し(5) 具体例

   ・堺町通り商店街については、実は前日に訪れていました。
    前回の記事でご紹介した、北のウォール街に近い一帯は、
    日中でも、それほど人出はなく、下の写真にあるように、
    人々の服装や車を除けば、明治、大正の街並みを見るが
    ごとくです。

 小樽 小樽 小樽

     お店も、この一帯は、お土産屋さん然とした店構えはすく
     ないように思います。

 小樽 小樽 小樽

   ・一方、賑わいを見せるのは、ガラスやスウィーツ店、オルゴ
    ールの店などがある一帯です。
    あまりにも、観光地という雰囲気なので、人によれば、眉を
    しかめる人もあるかもしれません。
    しかし、広告などは抑え気味で、店内も、俗に落ちず、比較
    的洗練された雰囲気で、気持ちよく楽しめました。

    このあたりは、女性が好んで描く場所が一杯という感じです。

 小樽 小樽 小樽 小樽

    特に、通りの行き当たりになる十字路は、あたりを個性的な
    近代建築に取り囲まれ、人力車も連なって、小樽らしい観光
    地を描くには、もってこいの場所です。時間があれば、確実
    に、ここで水彩紙を広げていたでしょう。

 小樽  小樽 小樽
(続く)

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(京王バス)
人物スケッチ(京王バス)174
着物姿の、うなじの周りがきれいな人なので、描いてしまいました。
帯が、椅子の背もたれにあたるせいか、背筋がのび、姿勢がよい
のも描く気持ちになった理由の一つかもしれません。

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小樽のスケッチポイント探し(4) 具体例

3)小樽堺町通り商店街

  ・運河沿いの倉庫街に負けず劣らず人気なのは、おそらく
   約1kmにわたって続く、明治大正昭和初期の雰囲気を残
   すこの商店街でしょう。

   ただ、前日にこの通りの土産物屋でにぎわう一帯を見まし
   たが、あまりに観光地向きに、改装されているので(これは
   これでしかたないと思うのですが)もう少し落ち着いた風
   景が見たいと思い、朝早くホテルを抜け出して、この通りを
   散策しました。
   
   すると、北のウォール街から、堺町通りに入ると、朝日の逆
   光に浮かび上がる古き街の姿が浮かび上がりました。

   小樽 小樽

   上の右の写真、なんだか大正か昭和初期の街に紛れ込んだ
   気がしませんか? 同時に、関係ないのに 松本竣介の「Y市
   の橋」やY市シリーズの絵を思い出しました。

   時折通るのは、犬を散歩させる人とジョギングの人だけです。
   さらに、進むと、北のウォール街に近いこのあたりは、あまり
   観光用の看板もなく(もちろん例外はあり)、本当に、大正、昭
   和初期の街にいるかのようです。

   以下、人気のない堺町通りの写真です。

   小樽 小樽 小樽

   小樽 小樽 

   小樽 小樽
(続く)

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(京王バス)
人物スケッチ(京王バス)169
全員、女性の後頭部になりますが、正面の顔を描くより、
ズーッと気楽に描けます。正面だと、どうしても綺麗に
描かなくてはという緊張が走るからです。

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小樽のスケッチポイント探し(3) 具体例

2)運河沿い倉庫

  ・言わずと知れた、小樽の観光名所です。運河沿いの景観というのは、
   水があり、船があり、観光客ありとどの場所をとってもスケッチには
   ふさわしい。

   運河沿いに、遊歩道が整備されているので、刻々と景観が変わり、確
   かに気持ちの良い場所です。中心地に観光案内所があり、運河を眺め
   る場所になっています。そこには、大きな声ではしゃぐ団体客(ほとんど
   が、アジアからの観光客でした。)で賑わっています。

  小樽 小樽 小樽

  ・倉庫は、運河に直接接しているものと、対岸の大きな通りに沿って並ん
   でいるものと二つのタイプがあります。それらが、集合しているので、横
   浜や神戸の港のように、そこにしかないというのと違い、倉庫の街という
   雰囲気です。(門司港もそれに近いかもしれません)

        小樽 小樽 

  ・観光案内所の大通りを挟んで真向かいの物見やぐらのある一角は、面
   白そうな場所ですが、時間がなくスキップしました。別途ご紹介します。

  ・余談ですが、団体客のバスが停車するところに、アイスクリーム屋があっ
   たので、食べたところ、期待通り濃厚な味だったので、大昔、学生時代に
   訪れて、食べた時を思い出し、満足しました。
(続く)

<本日の絵>
マイブック 人物スケッチ(京王線千歳烏山駅ホーム)
人物スケッチ(京王線千歳烏山駅ホーム)010
出すのは躊躇する幼稚な線描ですが、電車待ちをする人々を
前からトライしようとしていて、ようやく描けた第一回ですので、
載せることにします。東京の私鉄では、数分おきに電車がくる
ので、考えていたほど楽ではありません。この女子高生も、実
は上半身を1分ほど描いたら、電車が来て姿が隠れ、電車が
走り去ると誰もおらず、むなしい気持ちのみが残ります。結局
スカートから下は記憶で描きました。少し、対策を考えなければ。

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