「永沢まことの吉祥寺散歩スケッチ展」  吉祥寺スケッチ(1)

土曜日(7月31日)、神田神保町での、終日の会議が
4時には終了したので、日曜日予定を前倒しにして、
N先生の個展にかけつけました。

ギャラリー吉祥寺

なかなか入口がわからず、まごつきましたが、ショッ
ピングモールの道路から感じのよい路地を少し入った
ところに入口がありました。

2階に上がるとギャラリーを主催しているS夫人がにこ
やかに迎えてくださり、教室のYさんが受付けの手伝い
をされていました。

休日の午後ということもあって、次々にお客さんが来ら
れます。先生とは話はそこそこにして、作品を拝見する
ことにしました。

秋から冬にかけての井の頭公園の桜の絵は何回か、
まじかに見ていましたので、サムホールサイズの街角
スケッチを重点的に鑑賞しました。

Webでは見たことがある作品も多いのですが、印象は
まったく違います。

この小さい枠の中になぜこれだけのびのびと描けるの
か?本当の実力が試される大きさなのだと思います。

今回の出張では意識してワットマンのサムホールサイ
ズを持ってきました。
実は、私にとっては初めてのサムホールサイズのス
ケッチに挑戦です。

先生に別れを告げ、夕暮れの吉祥寺の町にサムホールス
ケッチに出かけました。


<本日の絵>
SM ワットマン 吉祥寺アジアンレストラン入口
吉祥寺スケッチ
もう暗くなるころにたどりついた、なんともごちゃごち
ゃしたレストランの入り口です。初めてのSMというこ
とでおっかなびっくり描きました。

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弘前城スケッチポイント探し  弘前スケッチ紀行(8)

弘前の観光の目玉といえば、もちろん弘前城です。

ですからもちろんここは外せません。

外せない理由は、それだけでなく、実は頭の中には、
今年の春、新宿、世界堂で開催された「永沢まことの
サクラ!さくら!展」
で、弘前城天守閣から見下ろした
桜の海の作品の印象が強く残っていたからです。

弘前城天守閣から2

是非現場を訪れてみたいと思っていました。

弘前城天守閣から

ということで、汗をかきながら天守閣に登り、撮っ
たのが上の写真です。
(まるで聖地めぐりのようですが)

窓は大きくなく、しゃがみ加減で描かねばならず、
桜の季節には、この天守閣は人波でごった返し
ていたでしょうに、大きな紙を広げて、どうやって
長時間スケッチできたのでしょうか。

さぞかし大変だったでしょう。

どこか、よいスケッチポイントはないかと、二の丸
付近を歩きまわってみましたが、お堀ばたの景色
に少し気持ちが動きましたが、結局スケッチはしま
せんでした。
弘前城堀端


<本日の絵>
本日の絵は休みます。

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洋風建築めぐり 弘前スケッチ紀行(7)

具体的に回った建築を紹介します。
<藤田記念庭園・洋館>
弘前建物2 弘前建物4
日本商工会議所初代会頭の藤田健一氏が大正10年
に建てた別邸。名前はこれまで知りませんでしたが、
経歴を読むと、ご多分にもれず、波乱万丈の生涯の
明治人です。

<市役所の駐車場の隅の洋館>(左)、
<お城に向かう交差点にある古いビル>(右)
弘前建物3 弘前建物1
観光マップには出ていない建物ですが、さりげなく
古い建物が現れます。

<青森銀行記念館>(左、右共に)
弘前建物10 弘前建物13
どこから見ても重厚な建物です。

<弘前教会>(左)
<弘前大学横の蔵元のレンガ壁倉庫>(右)
弘前建物11 弘前建物6
教会はいたるところにありますが、立ち寄れたのは
この教会でした。蔵元の名前をメモ出来なかったの
ですが、立派な蔵元で、おいしいお酒を作っている
のでしょう。

<旧制弘前高校外国人教師館>(左)
<弘前学院外人宣教師館>(右)
弘前建物7 弘前建物9
左はマイブックスケッチした洋館です。右は、屋根越
しに雲を描いた洋館です。いずれも、感じのいい建物
です。

全体に感じるのは、弘前の建物の保存状態が、よいこと
です。ペンキは丁寧に塗られていて、文化財というより
も、今も使用中ではないかと感じさせるほどです。

特に、色使いは、私の思いこみかもしれませんが、建築
当時のものを忠実に再現しているのではなく、毎回好き
なように塗っているのではないのでしょうか。

表現が不適切かもしれませんが、セクシーで、魅力を感
じます。


<本日の絵>
F8 ワットマン 弘前ねぷた祭りの準備をする若者たち
弘前ねぷた祭り
二日間弘前にいて、結局本格スケッチをする気がおこりま
せんでした。
二日目午後、自転車で、ねぷた祭りの準備をする若者たち
の姿を見たときに、これだと思いました。
動き回る人物を描いてから、その他を描きました。

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洋風建築めぐり 弘前スケッチ紀行(6)

弘前は空襲にあっていないだけあって、市内各所に
古い洋建築が残っています。

一方、戦前の洋建築だけでなく、前川國男の建築群も、
有名です。

今回は、洋建築を意識して回ってみました。

空襲にあっていない場所は、京都市や東京(文京区)
がありますが、歴史都市、大学都市のため、洋建築は
すぐには現れません。探して行く必要があります。

ところが、ここ弘前では、自転車で走り回ると、次々と
古い建物が現れるのです。しかも、ビルや家屋が低い
ために、洋建築や協会が、屋根越しに見え隠れする感
覚はなかなか良いものです。

とはいえ、暑いさなかすべてを見るのは大変です。
都合のよいことに、大半の建造物群をみることが
できる場所がありました。

場所は、旧図書館裏。ミニチュア建築群です。
弘前建物5 弘前建物12

ミニチュアの建物の面白いところは、見下ろして全体を
見ることができるところです。すこし巨人になった気分
になるところが、気持ちよいのでしょう。
全部写真に撮って、図にしてみました(下図)

弘前ミニチュア建物

とはいえ、ミニチュアでは、建物スケッチをする気分には
なりません。
あらためて、自転車に乗って、洋建築めぐりを続けること
にしました。(続く)



<本日の絵>
マイブック 東京駅八重洲、スターバックスにて
東京駅スターバックス
23日、東京駅サピアタワーでの会議の前に、
スターバックスで一休み。バスのロータリーを
望む窓際からのマイブックスケッチです。

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理由はこうなのでは?  弘前スケッチ紀行(5)

弘前スケッチ紀行と名付けながら、「看板広告」ネタで
引っ張りすぎました。

結論を出します。

結局以下のような仮説に到達しました。

1)これは、県全体の美意識であり、古い文化に根ざす。
2)「ねぶた」または「ねぷた」の背後にある美意識そのも
   のである。

誰でも思いつく安易な説になりましたが、ここでいう「古い」
は、数百年レベルではなく、縄文時代からの「古日本」と考
えます。

少なくとも以下の商店の古い看板にあるように、かなり以前
から看板は大きいようです。
弘前看板広告25

今まで私が標準と思っていたのは、単に書道のレイアウト
をそうだと思いこまされていたのかもしれません。

ここ津軽では、この書道の美から外れていると考えざるを
得ません。この問題はかなり根が深いのではないか。

などと考えながら、前回の<本日の絵>で紹介した、弘前
大学、外国人館の中を見学していると、ある場所で足が止
まりました。

なんと、書道の標準レイアウトから離れた「額」が目の前に
出現!
あわてて説明を読みました。

弘前看板広告28

「ねぷた絵師 八嶋○○筆」とあります。

やはりというか、そうだろうなあ。

と自己満足したところで、広告看板の記事はこれで終わり
ます。


<本日の絵>
本日の絵は休みます。

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極めつけはもちろんこれ。   弘前スケッチ紀行(4)

これまで、地元商店街、大企業の看板広告を中心に見て
きました。

見れば見るほどハマっていきます。
名所はそっちのけで、街中を自転車でこぎまわりました。

ついに極め付けが登場です。
それは公的機関の看板。

弘前看板広告11 弘前看板広告12 弘前看板広告38
まず交番。「KOBAN」の看板が大きいだけでなく、みた
ことがないデザイン。
それに交番の建物そのものが他県ではまず見られない
色と模様。 
弘前看板広告33 弘前看板広告34 弘前看板広告37
次に道路標識。 「走行禁止」、「一方通行」、「駐車禁止」、
大きい!
標識って、全国共通じゃあないの?しかし、どうみても1.2倍。
心理的にはには1.5倍くらいの感覚。工事標識まで大きめ。
弘前看板広告14 弘前看板広告32
電話会社、金融機関も例外ではありません。建物に比べて大
きく、津軽標準に忠実です。撮り損ないましたが、勿論郵便
局のロゴも、しっかり巨大サイズでした。

ちなみに、津軽標準に逆らい、姿かたちの全国標準を守って
いる金融機関を下に示します。
弘前看板広告39
日本生命、東京海上日動、なんと線の細い看板でしょうか。
弘前看板広告30 弘前看板広告16
大学の看板も大きければ、参院選に出馬した候補者の名前も
剛毅。

そう。自主的な営みと思われた看板の仕様が、公的機関までも、
統一されているということは・・・。

県というお上のお墨付きがついているのです。(と結論せざる
を得ません)
これが「ゆるされている」と考える理由です。

最後に付録を:

一般に主張しなくてもよい賃貸アパートまでも津軽の掟から
逃れるわけにはいきません。
東京ではさりげなく示す、賃貸アパートまでもが名前を堂々
と主張しています。
弘前看板広告22 弘前看板広告35 弘前看板広告36
これはもう、「津軽王国」一体としての文化的所作としか言い
ようがありません。


<本日の絵>
本日の絵は休みます。

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君たちまでも従うのか?   弘前スケッチ紀行(3)

弘前の銀座ともいうべき繁華街に出てきました。
お城に向かう大通りです。

当然のこととして、お店の看板を眺めます。

「ふむふむ」。予想通り、一回り大きく、お店の表を隠すか
のように大きい看板広告のオンパレードです。

これで間違いありません。「津軽(弘前)は看板王国だ。」
と自分の予感の正しさに満足しながら、足取り軽くペダルを
踏みます。

と「何?」。

ここまでは、地元の商店の看板だけが、標準から外れている
ものとばかり思っていました。
ところが、様子が変です。なんと大手有名企業の看板までも
巨大です。

弘前看板広告19 弘前看板広告21 弘前看板広告13 
ご存じ、コンビニの看板:帯の縦幅と巨大ロゴ(デーリーマート)、
車の呼び込み用看板の巨大さ!(サンクス、ローソン)
弘前看板広告26 弘前看板広告15  弘前看板広告29 
ヤクルト、ぴあ、クロネコヤマト。確かにロゴそのものに変化は
ありません。けれど、建物の壁に比してなんと巨大なこと!
弘前看板広告31 弘前看板広告17 弘前看板広告18
釣り具のシマノ、レンタカーのマツダ、アパマンショップ、
いずれも、文字が枠いっぱい。余白なし。弘前(津軽)流
に忠実です。
弘前看板広告10 弘前看板広告20 弘前看板広告9
紀伊国屋書店のロゴはこの色でよいのか?!、見たこ
ともない墨色だ。
吉野家、大きな看板に和風の建築、観光地の土産物店だ。
イメージが違う。
ピザハットの黒地に赤、白抜きのロゴは、正式にあるにして
も、赤い壁にこの巨大なロゴが貼られると、ピザ店というよ
りは和風の飲み屋じゃないですか。

とまあ、きりがありません。(写真取り損ねましたが、牛角
チェーンのお店もユニークでした)

これでいいのか!全国区企業なのに、こんな勝手を、ゆるして
いいのか!東京本社は何をしているのだ。
とまあ、他人の会社になり変って怒る気分が湧いてきます。

実は、それがゆるされるのです。
(次回の記事に続く。)



<本日の絵>
マイブック 弘前大学外国人館から蔵元のレンガ壁を望む
弘前外国人館
国指定の建築文化財、外国人館の桜の木の下からの、洋館の
壁、窓枠、礎石の石と煉瓦、隣接する蔵元のレンガ壁、桜の葉
の緑の雰囲気がよくマイブックにスケッチしました。
建物全体を入れた絵葉書的な構図ならいくらでもあるのですが、
自転車で疲れた体を休めるために座った場所からの眺めが心地
よく、自然な目でスケッチ出来ました。
色塗りが出来たら、もっと雰囲気が出ると思いますが、残念な
がらマイブックのためできません。

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余白がない!   弘前スケッチ紀行(2)

高速道路を出て、津軽平野に出てもしばらくの間、
うとうとしていました。

ところが、ふと窓の外のあるものを眼にしたとたん
目が釘付けに。

「えー? あ、あれは? ありえない!」

眠気がふっとびました。

あわてて、カメラを取り出したのですが、手元が震
えて、焦点があいません。

何にびっくりしたのか。理由は、看板広告です。

”ばかでかい”のです。いや、看板の大きさだけでなく、
文字の大きさが。
枠の中のレイアウトは、まったく見たことがない比率
です。

もしかしたら、とんでもない国にきてしまったのでは
ないか。東京圏の常識が通用しない予感がしました。
まったく異なる美意識の町にきてしまったのではない
か。

市内に入り、目を凝らすと、次々に出てくるくるは、
出てくるは、ビックリ仕様の看板広告のオンパレード
です。

夢中にシャッターを切りました。

弘前看板広告 弘前看板広告3 弘前看板広告4
弘前看板広告5 弘前看板広告7 弘前看板広告8

どうでしょう。この豪快さは。

これらの写真は、看板そのものなので、建物との比
率がお分かりにならないでしょうが、現場で自分の
目でみると、とても不思議な感覚にとらわれます。

よくみると、ある共通点に気がつきます。

1)枠の縦横が、本体の建物の大きさに対して異常
  に(東京の標準に比べると)大きい。
2)文字は枠内に縦横、目いっぱいに配置され、余白が
  ない。
3)文字はボールド体である。

どう考えてもこの土地の看板屋さんがある共通のルー
ルで作っているとしか思えません。

スケッチのことはどこへやら、すっかり頭から消え去り、
津軽の広告の美意識を解明しなければと、思いもかけ
ない方向に向かい始めました。

観光案内所でレンタサイクルを借り(なんと終日乗っても
無料!)さっそく市内探検です。


<本日の絵>
マイブック 弘前学院外人宣教師館屋根越しの雲
弘前学院洋館
前回に引き続き「雲」スケッチです。
国の文化財に指定された、外人宣教師館
の屋根と一緒に描くと張り合いもでます。
意外に早く雲は流れていきます。

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津軽へ!    弘前スケッチ紀行(1)

17日からはじまる3連休については、梅雨のまっただ中なので、
仙台近傍で過ごすつもりでした。
ところが、天気予報は毎日変わり、なんと、雨予報が全面、晴
れという予想に。
急きょ、仙台からの高速バスをさがし、弘前行きを決めたのです。
(前回、高速バスで行った、角館スケッチに味をしめたため、
城下町を選びました)

朝、7時15分。 仙台の宮城交通バスのセンター前から出発です。
弘前行き高速バス停
乗ってみると、満席で、直前に予約が取れたのは、ラッキーだっ
たことがわかりました。

仙台から、4時間、津軽平野に入りました。
(続く)


<本日の絵>
マイブック 弘前城・二の丸から望む雲
弘前二の丸からの雲

弘前に向かうバスの中で過ぎ去る夏の雲を見るたびに、N先生の
指摘を思い出しました。「雲も「写生」の対象として描くこと。」
これまで、いい加減に描いてきたことを反省し、空の雲を意識して
スケッチしようと心にきめ、さっそく弘前城でマイブックスケッチ
したものです。
絵の下半分は、二の丸をめぐる堀の向こうに生えている松や桜の
大木の頂上付近を描いています。他のお城にはない木々の表情で、
こちらもスケッチごころを誘います。




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新版画と外国人作家たち(1)

「新版画」から夜の風景をさがすのに、日本ではなく、
欧米のweb アーカイブから見るしかないというのは、
どうにも皮肉な状況です。

そのようなアーカイブの一つに、以前吉田博の記事で
紹介した「hanga galery」があります。

夜景の絵を探す中で、巴水、博、深水、耕花・・といっ
た新版画を代表する日本人画家はもちろんですが、
渡邊正三郎が当初から組んだ外交人作家が大変多い
のに気がつきます。

昨年の「よみがえる浮世絵」展で、実は、吉田博だけ
でなく、渡邉庄三郎の呼びかけに応えた外国人作家た
ちが気になっていました。

具体的には、以下のような人々です。
(渡邊商店とは関係のない人もいます)

・Cyrus Baldridge
・Charles W. Bartlett
・Mary Brodbeck
・Pieter Irwin Brown
・Fritz Capelari
・Helen Hyde
・Paul Jacoulet
・Katharine Jowett
・Elizabeth Keith
・Lilian Miller
・Shirley Russell

どうしてこれだけの多くの外国人作家が、"shin-hanga"
に向かったのか、彼らの気持ちを知りたいと思ったので
す。

そして、同時に、なぜこのように女性作家が多いのか。
これは当たり前のことなのか?

彼らの作品を見る機会も、伝記を読む機会すらありませ
ん。
ヘレン・ハイド
(出典:wikimedia commons Helen Hyde "White Peacock" )

その意味では、欧米の新版画のwebサイトはありがたい
存在です。

今後、このあたりを探ってみたいと思います。


<本日の絵>
本日の絵は休みます。

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