「なお&かつ フォトエッセイ」作品が送られてきました。

先々週から連日の出張で東京・仙台を行き来していると
きに、夜遅く、東京から仙台の自宅に戻ると、分厚い封
筒が郵便受けに入っていました。

中身は、フォトエッセイと名付けられた作品です。
さらに、4枚のカード型の作品まで含まれていました。

          フォトエッセイ

実は、数週間前に、いつもの東北工業大学の一番町のロビー
に顔を出しました。その時に開催されていたのが、「なお&かつ
さん」ご夫妻の共作になる、フォトエッセイ展だったのです。

ご夫妻も会場におられて、作品の説明をいただいたのですが、
このように、何枚もポストカードをいただくとは予想もしていま
せんでした。

さらに、ご主人の写真だけでなく、娘さんも絵を描かれるとの
こと、絵に奥様の詩を合わせた作品も展示されていました。
(上の写真の中の右下の作品をご覧ください)

作品は、ご主人の、大写しにした花の写真の、ボケを活かした背
景に、奥様自作の心やさしい詩がレイアウトされています。

白抜きの丸みを帯びたかわいいフォントで、写真、文字どちらも
うまく活かされている、夫婦の協力による作品です。

どこに、どのような大きさのフォントで配置するか、写真の撮り方
も文字をイメージして撮らなければならないでしょうから、夫婦で
のコミュニケーションが必要です。互いに話し合って作品を完成さ
せていく過程はさぞかし楽しいことでしょう。

このような写真と文による合作は見たことがないと思いましたが、
よくよく考えてみると、琳派の書と絵の合作のように、日本には昔
からの伝統組み合わせでした。不思議ではないですね。

その他の作品をご覧になりたいかたに、ご夫妻のブログを
ここに記載いたします。→「☆なおかつ☆ブログ」

<本日の絵>
Daler Rowney Aquafine 254x178mm  池袋サンシャイン水族館タカアシガニ
サンシャイン水族館タカアシガニ359
国芳の浮世絵を見たからというわけではないのですが、
東京出張のおり、池袋のサンシャイン水族館に行って
スケッチしてきました。魚たちを描くのは予想外に面
白く、はまりそうです。
(水の中から観察したことがなかったであろう、国芳
が、あれだけ生き生きした魚の姿を描けたのは驚異です)

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リヴィエール/コバーン/福原信三 <パリ写真>の世紀(2)

今橋氏は、版画家のアンリ・リヴィエールが、当時、
パリの芸術家から嫌悪された、「醜悪な」エッフェル
塔を、北斎の「富嶽三十六景」にならって描いた「エ
ッフェル塔三十六景」を新たな都市美表現の試みで
あるとします。

さらに、江戸から富士を描いた浮世絵の富嶽図は、逆
に富士を借景とした都市図であったと指摘し、「エッフェ
ル塔三十六景」もまた、エッフェル塔を借景とした新し
いパリ風景の試みであると言います。

富嶽三十六景を都市図とみるという発想は、意外です。

結局、それがリヴィエールに従来と違う都市の見方を
見出させたということになります。(以前、ゴッホの「星
降る夜」のところで似たようなことを書きました


          今橋暎子2

実際、リヴィエールは、「四季それぞれ、しかも雨、
雪、夕暮れ、夜とあらゆる天候や時間の相のもとに」
エッフェル塔を背景にパリを描き、新たなパリの都市
美を、同時代の誰よりも早く感じ取って版画に定着し
たというのです。

それはいいけれど、いったい、写真とリヴィエールの
関係はどうしたの?という声が聞こえそうです。

実は、リヴィエールはこのエッフェル塔を建設中から
写真を撮った先駆者だというのです。しかも、それら
をもとに版画が製作されたということです。

塔と新しい都市美の表現、写真と絵との関係。本質
的な関係がリヴィエールの版画に潜んでいました。
(線スケッチの仲間が最近盛んに東京スカイツリー
を、描いているのも、新たな時代の都市美の表現と
考えてよいのでしょうか)

なお、この序章で、アメリカ人写真家、コバーン、資生
堂社長の福原信三が取り上げられており、ここでも興
味深い議論がなされています。

さらに、はるか先には、ブラッサイ、ドアノー、ブレッソ
ンという素人の私にも耳にしたことがある写真家たち
の話が続きますが、それについては将来の機会にし
ます。



<本日の絵>
本日の絵は休みます。

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リヴィエール/コバーン/福原信三 <パリ写真>の世紀(1)

この2週間ほど、仕事でほとんどブログに向かう時間がな
かったのですが、本日午後ようやく解放されました。

このところのスローペースを以前のペースに戻すのに四苦
八苦しています。
言い訳はこれまでにして、本題に移ります。

これまで線スケッチの視点、特に「線描」の観点で、新版画
の作家たちをとりあげてきました。

一方、線スケッチのもう一つの特徴、「都会スケッチ」の関連
から、写真、特にスナップ写真にも昨年から気にかけている
のですが、なかなか手がかりがありませんでした。

木村伊兵衛アラーキーの都会を切り取る写真を見ながら、
いったいこれらのスナップ写真と私たちの、というよりもN先
生のいう「都会スケッチ」と何が違うのか、面白い問題だと
思ったからです。

いつもの通り、借りた本を返しに仙台メディアテークの図書
館に行き、写真関連の書棚で今橋暎子著、「<パリ写真>の
世紀
」を手に取り、最初のページからめくってみました。

         今橋暎子

今橋氏の著書は大部のため、今までは敬遠していたのです。
(少々学術的な記述も敬遠の理由の一つですが)

ところが、序章のタイトルの中にある人物の名前に目が奪われ
まさにきかっけをつかみかけた気がしました。

「序章 江戸の記憶・都市の映像-リヴィエール/コバーン/
福原信三」

リヴィエールです。何度も、このブログで取り上げた、フランス
の版画家です、

なぜ、写真の本に?
(続く)

<本日の絵>
本日の絵は休みます。

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