枚方宿(4) 御茶屋御殿と万年寺山梅林

本陣跡から見上げた丘に寺内町があったと前回の
記事で紹介しましたが、現在その場所にあるのは、
「御茶屋式御殿跡広場」と万年寺山緑陰です。

以前、天下人の秀吉による京都、大阪の都市設計が
現在の京都・大阪の基礎になっていることを書きま
したが、行楽・イベントに関しても近畿各地に足跡
を残しています。

麓から階段を上ると、右手に淀川と枚方宿の通りが
見下ろす広場に出ます。そこが景観を愛でるために
秀吉が館を建てた跡です。

今は、単なる広場ですが、館は江戸時代まで残り、
徳川秀忠、家光も逗留したと案内板にあります。

万年青寺入口 御茶屋御殿3 御茶屋御殿 御茶屋御殿2


東側には梅林があり、私が訪れた2月末はようやく早咲き(?)
の梅が咲き始めたころでした。

梅林2 梅林
(終り)

<本日の絵>
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枚方宿(3) 本陣跡と寺内町

宿場町の通りの中央に、本陣跡があり、現在公園になっています。
そこから、山手を見上げるとそこが本来、寺内町があった高台だと
説明にありました。

富田林や今井町など今も残ると異なり、今は寺内町の跡を見ること
はできませんが、その後、秀吉による堤防の整備、徳川幕府に寄る
宿場町の整備により街道沿いに街が栄え、今日に至っています。
(続く)
本陣跡2 本陣跡 

(続く)

<本日の絵>
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枚方宿(2) 枚方宿の通り風景

鍵屋が船宿で、直接宿から淀川に出られたことからわかるように、
枚方宿の通りは、淀川に沿っています。

西端は、水面回廊という公園のある桜町から東北へ枚方駅を経て、
天野川の堤防まで、古い宿場町を感じさせる家並みが続いていま
す。その様子を以下に示します。

枚方宿と水公園 枚方宿 枚方宿3

枚方宿6 枚方宿8 枚方宿7

枚方宿9 

枚方駅に近づくにつれて、新しいお店が増えますが、昔ながらの
町屋も少ないながらも残っています。

けれども、やはり一番みどころは「鍵屋」になります。
(続く)

<本日の絵>
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五木寛之著「隠された日本 大阪・京都 宗教都市と前衛都市」(11)

「渡来人を受け入れてきた国際性」
・そうすると(昔から渡来人が渡ってきたこと)、そもそも古代から、
 大阪は日本のなかでもっとも先進的で国際的な都市であって、
 エキゾチックな場所だった、(後略)
・東京一極集中という体制の中で、これから先の大阪はどういう
 ふうに再生していくべき なのか。(中略)
 より多くの外国人を生活者として積極的に受け入れる。そうい
 う人たちに、東京ではありえないくらいのいろいろな自由を認め、
 待遇や保護を与える。

「大阪人のこころの奥にある見えざる深層海流」
・いわば大阪を城下町としてではなく、寺内町として考えるのである。
 同朋意識を持った名もない大勢も「民」が中心になって行う町づくり
 である。(中略)かつての寺内町のような繁栄と活気を復活させるこ
 とが、大阪にとってはおもしろい道になるのではないか。
・大阪は非常に大きな包容力を持つ都市である。(中略)
 私は、大阪という都市はよそ者を受け入れて、これからはもっとそう
 いう人たち(よそ者でも、大阪の文化に浸って活躍している人)の才
 能を開花させていく役割を果たしてほしいと思う。大阪の未来は、そ
 ういうところにっかっているのではないだろうか。


都市スケッチを目的に、関西の街を異邦人の目で歩いて、感じるのは、
巨大な高層ビルを建て、有名ショップを擁する、スタイリッシュなデザ
イン設計の、東京のいたるところで見られるのと同じ景観です。

もちろん、それ自体は現代の大坂の人々のニーズに沿って作られてい
るはずですのでとやかくいうことではありませんが、巨大な資本が日々
投下され、どんどん現代都市景観を変えていく東京に比較して、二番煎
じになることは否めません。

むしろ、五木が指摘したように、東京の文化にはない寺内町の深層海流
を活かしていないことが、なんとしてももったいないことです。

おそらく、肝心の大阪の人々が自分たちの特徴、強みがどこにルーツが
あるのかをきちんと理解していないところにあるのではないでしょうか。

むしろ、最近訪れる海外の観光客の方が気づきだしているのではないで
しょうか。関西の強みは、京都・奈良の寺社建築、庭園などの歴史遺産
だけではないと。
(終わり)

<本日の絵>
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五木寛之著「隠された日本 大阪・京都 宗教都市と前衛都市」(10)

「近松心中物と「南無阿弥陀仏」
・近松は『曽根崎心中』以外にも、『心中天網島』『今宮の
 心中』『心中宵庚申』など、多数の心中物を書いている。
(中略)
 じつはその中に「南無阿弥陀仏」とか「なんまんだぶ」と
 か「なまいだ」という念仏の言葉が頻繁に出てくる。(中略)
 編集者が数えたところ、(中略)『曽根崎心中』には八回、
 『今宮の心中』には六回、『心中天網島』にはなんと二十五
 回も出てくるそうだ。(中略)これは、江戸時代の大阪の町
 人たちのあいだに、いかに真宗の信仰が根づいていたか、と
 いう証明になるだろう。


以上、五木寛之の大阪にかんする主要部分を引用しました。

なぜ、長々と引用したのか、それは本来、私自身が気づき、分析
すべきテーマでしたが、あらためて必要がないほど深く考察され、
納得する部分が多かったからです。

この著書が最初に書かれたのは、2001年6月に発行された単行
本です。それから、すでに16年経ていますが、今日、海外の観光
客で大賑わいで一番人気の大阪の姿を予想したかのように「大
坂は国際都市だ」と延べ、また、最終章で今後の大阪にあり方に
関する提言を行っています。

次の記事で、それを引用して本シリーズ記事を終わります。
(続く)

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